水晶振動子の負荷容量について
水晶振動子は負荷される容量により発振周波数が変化します。そのためデータシートや仕様書で規定された負荷容量で周波数がセンターになるように調整して生産されます。その値が水晶振動子の仕様の『負荷容量』になります。
HC-49U/S-SMD シリーズにて、以下の各周波数サンプルで負荷容量変化時の発振周波数偏差の測定結果を
グラフ化するとこのようになります。
・4MHz
・8MHz
・10MHz
・12MHz
・20MHz
一般に周波数が高くなると負荷容量変化に対する周波数変化感度(僥/pF)は高くなります。
ただし水晶振動子の内部設計の違いにより周波数変化幅は異なるため精密な調整が必要な
場合は実際のサンプルで確認する必要があります。
※ 同じ周波数でもメーカー及び型番ごとに内部設計の違いがあり周波数変化感度(僥/pF)は変わってきます。
<代替切替などで負荷容量が異なる水晶振動子を使う場合>
【 HC-49U/S-SMD 16MHzの同一のサンプルにて
負荷容量を『12pF』と『16pF』にて測定し共振周波数を比較したデータです 】
( 振動子の負荷容量の仕様は16pF のものです)
負荷容量:16pFでの測定値と 12pFでの測定値で約1kHz(約62.5ppm)の差が見られます。
この場合、回路側に調整コンデンサのある場合は定数変更で周波数調は整出来ます。ただしその際に発振余裕度及びドライブレベルも変化することにご注意ください。また基板上の水晶振動子の端子部での周波数測定はプローブの容量がそのまま負荷容量に影響するため注意が必要です。
<関連情報>
・水晶振動子の回路マッチングテストについて
このページ内のデータ数値はあくまで目安になるものとしての値を提示しています。このデータをもとに弊社の関与しないところで設計等された場合に何らかのトラブルが発生したとしても一切の責任は 負いかねますので予めご了解ください。